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第1話 1240gで生まれた息子 〜小さな命が教えてくれたこと〜

第1話 1240gで生まれた息子 〜小さな命が教えてくれたこと〜

1992年9月29日。

私たち夫婦に待望の長男が誕生しました。

しかし、その誕生は喜びと同時に大きな不安から始まりました。

息子・裕太は妊娠8か月での緊急帝王切開により生まれました。

体重はわずか1240g。

身長は38.4cm。

手のひらに乗ってしまいそうなほど小さな体でした。

出生直後、医師から告げられたのは

「極低出生体重児です」

という言葉でした。

当時の私は、その言葉の意味すらよく分かっていませんでした。

ただ、保育器の中で懸命に生きようとする我が子を見て、

「どうか生きてほしい」

それだけを願っていました。


初めて見た保育器の中の息子

病院で初めて対面した裕太は、たくさんの管につながれていました。

小さな胸が必死に上下している姿を見た時、

父親になった喜びよりも先に、

「本当に大丈夫なのだろうか」

という不安で胸がいっぱいになりました。

妻も出産直後で体力的にも精神的にも大変な状況でした。

それでも私たちは、

「きっと大丈夫」

とお互いに励まし合いながら毎日を過ごしました。


生後2週間で1130g

生まれた時で1240gだった体重は、

生後2週間で1130gまで減少しました。

医師からは、

「未熟児の場合は珍しくありません」

と説明を受けましたが、

親としては数字が減るたびに不安になります。

毎日のように病院へ通い、

保育器越しに声をかけました。

抱っこすることもできません。

ただ見守ることしかできない日々でした。


小さな体に宿る大きな生命力

そんな私たちの心配をよそに、

裕太は少しずつ成長していきました。

毎日ほんの少しずつ体重が増え、

呼吸も安定し始めました。

保育器の中で一生懸命に生きようとする姿は、

今思い出しても胸が熱くなります。

親が励ましているつもりでしたが、

実際には私たちの方が息子から勇気をもらっていたのかもしれません。


父親として最初に学んだこと

この時、私は人生で初めて

「生きることは当たり前ではない」

ということを実感しました。

健康に生まれてくること。

元気に育つこと。

それは決して当たり前ではなく、

奇跡の積み重ねなのだと知りました。

そして、

どんなに小さく生まれても、

人には想像を超える生命力があることも教えられました。


次回予告

生まれて間もない裕太に待っていたのは、

さらに大きな試練でした。

次回、

「第2話 極低出生体重児からの生還 〜88日間の保育器生活〜」

小さな命と家族の闘いをお話しします。

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