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8.272026
第2話 派遣社員という現実〜仕事を選べる立場ではなかった〜

会社が倒産し、就職活動を続けても不採用が続く毎日。
生活のためには、とにかく働かなければなりません。
そんな時、求人誌で見つけたのが「派遣社員募集」という文字でした。
当時の私は、派遣社員がどのような働き方なのかもよく分かっていませんでした。
とりあえず電話をかけてみることにしました。
「年齢は?」
「49歳です。」
すると担当者から返ってきたのは、
「良かったです。ギリギリ年齢はクリアですね。すぐに広島行きの夜行バスを手配します。」
思わず驚きました。
「えっ?何の仕事ですか?」
「広島の牡蠣小屋での加工、季節労働です。」
さすがに、その仕事はお断りしました。
その後も別の派遣会社へ登録すると、紹介されたのは日雇いの仕事でした。
大手家具倉庫での仕分け作業。
朝から晩まで重い荷物を運び続ける毎日。
今まで管理職として働いてきた私には、体力的にも想像以上に厳しい仕事でした。
一方で、コールセンターの仕事にも挑戦しました。
大手家電メーカーのお客様サポートでは、毎日修理依頼やお客様からの苦情対応。
顔が見えない電話だからこそ、言葉一つで相手の感情が伝わってきます。
身体よりも心が疲れていく仕事でした。
さらに、サプリメント販売専門のコールセンターでも働きました。
これまで経験したことのない仕事を転々としながら、空いた時間には面接へ向かう日々。
「家族を守るためなら、どんな仕事でもやる。」
その思いだけで前へ進んでいました。
そんな時、一つの求人が目に留まります。
マッサージ師送迎ドライバー募集。
この出会いが、後のタクシードライバー人生へとつながる、大きな転機になるとは、この時の私はまだ知る由もありませんでした。
次回予告
第3話 視覚障害者マッサージ師の送迎
〜「人を安全に運ぶ仕事」の原点〜
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