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6.152026
第2話 自然食品との運命の出会い

第2話 自然食品との運命の出会い
パン職人として4年間働き、仕込みから焼成まで一通りの技術を身につけた頃のことです。
私は次の目標を考えるようになっていました。
「もっと腕を磨きたい。」
「もっと本格的なパン作りを学びたい。」
若かった私は、とにかく成長したいという気持ちでいっぱいでした。
そこで休日になると求人誌を買い、パン職人を募集している会社を探していました。
ある日、一つの求人広告が目に留まりました。
「ベーカリースタッフ募集」
まさに自分が探していた仕事です。
迷わず応募し、面接を受けることになりました。
ところが入社して驚きました。
私が応募した会社は、一般的なパン屋ではなく自然食品のお店だったのです。
さらに驚いたのは、パン製造スタッフが誰もいなかったことでした。
「えっ、私一人?」
そんな状態からのスタートでした。
そしてもう一つ、大きな違いがありました。
それまで私が作っていたパンはイースト菌を使用したパンが中心でした。
しかし、そのお店ではホシノ天然酵母を使ってパンを作っていたのです。
当時の私は天然酵母についてほとんど知識がありませんでした。
発酵時間も違う。
生地の扱い方も違う。
出来上がりの風味も違う。
最初は戸惑うことばかりでした。
思うように膨らまないこともありました。
発酵の見極めに苦労したこともあります。
それでも試行錯誤を繰り返しながら、一つひとつ学んでいきました。
天然酵母パンには独特の香りや味わいがあります。
時間をかけて発酵させることで生まれる深い風味。
その魅力に私は少しずつ引き込まれていきました。
そして気付けば、パン作りだけでなく自然食品そのものにも興味を持つようになっていました。
なぜこの商品を扱うのか。
なぜ原材料にこだわるのか。
なぜ健康を大切にするのか。
お客様との会話や先輩方の話を聞く中で、今まで知らなかった世界が広がっていったのです。
今振り返ると、この出会いが私の人生を大きく変えました。
もしあの日、何気なく求人誌を開いていなかったら。
もし別の会社に応募していたら。
自然食品業界に入ることもなかったかもしれません。
その後、私は店長、営業、エリアマネージャーへと歩みを進めることになります。
そして現在も自然食品や健康食品に関わる仕事を続けています。
すべての始まりは、一冊の求人誌でした。
人生はどこで変わるか分かりません。
私にとって自然食品との出会いは、まさに運命の出会いだったのです。
次回は、「店長への道」。
パン職人から自然食品店の店長へと成長していった日々についてお話しします。
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