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第20話 余命半年と言われ〜突然告げられた「余命半年」という現実〜

それでも母は笑って過ごしていた

母が入居していた施設は、地元の大きな病院が運営する、要支援1・2の方を対象とした4階建ての施設でした。

病院への定期送迎バスがあり、診察予約も施設で手配していただけるなど、とても安心できる環境でした。

スタッフの皆さんも母に優しく接してくださり、家族として本当に感謝していました。

入居の条件は、

「自分で部屋から食堂まで歩いて行き、自分で食事ができること。」

母はその条件を満たしながら、毎日穏やかに暮らしていました。

病院で胆管がんの疑いを告げられたものの、手術は行わず経過を見守ることを選択しました。

そして気がつけば、4年という月日が流れていました。

母は何事もなかったかのように生活を送り、私たち兄弟も、

「本当にがんなんやろか?」

「やっぱり、あの時に大手術をしなくて良かったよね。」

そんな話をするようになっていました。

ところが、その穏やかな日々は突然終わりを迎えます。

母の体の中で、がんが一気に進行し始めたのです。

血液検査では、CRP(炎症反応)の数値が急激に上昇していました。

これまで静かだった病気が、一気に牙をむいた瞬間でした。

「余命半年」

あの日に告げられた言葉が、現実として私たち家族の前に迫ってきたのです。


次回予告

第21話
好きな物を食べさせよう
〜家族が決めたこと〜

残された時間をどう過ごすのか。

私たち家族が最後に選んだのは、「好きなものを食べて、笑って過ごしてもらうこと」でした。

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