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第11話 80歳という節目〜一人暮らしの限界〜

少しずつ増えていった心配

そんな母も80歳になりました。

80歳という年齢は、母にとっても、私たち家族にとっても、一つの大きな節目でした。

父を亡くしてから一人暮らしを続け、頑張ってきた母。

しかし、少しずつ自立した生活に不安を感じるようになってきました。

耳もかなり遠くなり、次男の兄が補聴器をプレゼントしてくれました。

兄弟それぞれが、できることをしながら母を支えていました。

そんなある日の夜のことです。

実家のお隣さんから、突然私の携帯電話に連絡が入りました。

「お母さんがドアをドンドン叩いて、『助けて』と言っているよ。」

その言葉を聞いた瞬間、胸が締めつけられました。

すぐに駆けつけたかったのですが、その日は仕事を終え、お酒を飲んでいたため、自分で車を運転することができませんでした。

どうしよう…。

そう焦っている私に、娘が迷うことなく言ってくれました。

「お父さん、私が運転するから行こう!」

その一言に、どれほど救われたことでしょう。

家族の支えがあるからこそ、困難な時でも前へ進める。

あの日、娘の成長と優しさを心から感じました。


次回予告

第12話
救急車で運ばれる母
〜兄弟で考えたこれから〜

母は救急車で病院へ搬送されました。

この出来事をきっかけに、兄弟みんなで「これからの母の暮らし」について真剣に話し合うことになります。

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