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パンしか焼けないと言われて始まった私の営業人生

パンしか焼けないと言われて始まった私の営業人生

自然食品店に入社した頃、私は全国チェーンの店舗の中で唯一のパン職人でした。

毎日早朝からパン作りに追われ、ホシノ天然酵母と国産小麦を使ったパンを焼いていました。

周りの社員は営業活動や店舗運営に忙しく動き回っていましたが、私はひたすらパンを作る毎日でした。

そんなある日、先輩から何気なく言われた言葉があります。

「松浦君はパンを焼くことしかできないからね。」

今思えば悪気のない一言だったのかもしれません。

しかし当時の私はその言葉に強く反応しました。

負けず嫌いだった私は、

「それなら営業でも結果を出してみよう」

と思ったのです。

パンを焼き終えるのは夕方4時頃。

そこから私は配達や営業活動に出るようになりました。

すると驚くことに、わずか1か月ほどで先輩の営業成績を超えることができたのです。

その結果を見た上司から、

「営業をやってみないか」

と声を掛けられました。

こうして私の営業人生が始まりました。

最初は店舗運営を任され、試行錯誤の連続でした。

もちろん失敗もたくさん経験しました。

しかし私は職人時代から一つだけ得意なことがありました。

それは「人から学ぶこと」です。

パン職人の頃も、先輩の技術を見て覚えました。

営業も同じでした。

成果を出している人のやり方を観察し、真似をし、自分なりに工夫して取り入れました。

その積み重ねが少しずつ成果につながっていきました。

店長となり、

やがて複数店舗を管理するエリアマネージャーへ。

さらにマネジメントの仕事を任されるようになりました。

私は現場が好きな人間でした。

机の前だけで指示を出すのではなく、自ら現場に入り、一緒に汗をかくプレイングマネージャーを目指しました。

その中で学んだのが、

「人・物・金・情報」

を管理する大切さです。

さらに40歳を過ぎてから、初めて本格的にパソコンを使い始めました。

Excel。

Word。

PowerPoint。

すべて独学でした。

売上集計や分析資料を作り、チラシを作成し、プレゼン資料も作りました。

パソコンを活用することで仕事の効率は大きく向上しました。

そして最終的には九州地区38店舗を統括するマネージャーを任されるまでになりました。

振り返ると、私の営業人生のスタートは、

「パンしか焼けない」

と言われた一言だったのかもしれません。

人生は何がきっかけになるか分かりません。

今でも私は、新しいことを学び続けることの大切さを感じています。

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