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第13話 息子の旅立ち、娘の成長 〜離れて暮らして気づいた家族の絆〜

じゅん坊の人生シリーズ 第13話

息子の旅立ち、娘の成長 〜離れて暮らして気づいた家族の絆〜

子供はいつまでも子供だと思っていました。

しかし気付けば裕太も高校生。

寄宿舎生活が始まり、親元を離れる時がやってきました。

嬉しい気持ちと心配な気持ち。

親として複雑な心境だったことを今でも覚えています。


裕太の新しい生活

裕太が入学したのは福岡県立盲学校高等部。

寄宿舎は学校の敷地内にありました。

実はこの場所には私たち家族との思い出があります。

裕太が小学生の頃、

毎週木曜日になると盲学校へ通っていました。

往復約2時間。

送迎は決して楽ではありませんでしたが、それも親の役目です。

私が送迎を担当する日は少し早めに到着し、

近くのバッティングセンターへ行って遊んでいました。

裕太は球技が得意ではありませんでしたが、

親子で過ごすその時間が楽しかったのです。

高校進学で再びその場所を訪れた時、

たくさんの思い出がよみがえってきました。


娘への後悔

一方で、娘の彩音も成長していました。

今だから言えることがあります。

私は彩音に負担をかけてしまったかもしれません。

彩音は0歳から保育園に通いました。

仕事の都合でした。

裕太と同じ保育園へ預け、

朝は二人を送ってから仕事へ向かう毎日。

私はどこかで思っていました。

「兄妹一緒だから寂しくないだろう」

と。

しかし、それは親の勝手な思い込みだったのかもしれません。


いつも裕太が優先だった

裕太には視覚障害がありました。

だから周りの大人たちは自然と裕太を優先します。

もちろん悪気はありません。

私たち夫婦も同じだったと思います。

「裕太は大変だから。」

「彩音はしっかりしているから大丈夫。」

そんな風に考えていました。

でも本当は彩音も甘えたかったはずです。

もっと話を聞いてほしかったはずです。

もっと一緒に遊びたかったはずです。


父親との距離

私は仕事柄、出張が多くなりました。

さらに単身赴任も始まります。

彩音と過ごす時間はどんどん減っていきました。

女房とは楽しそうに話している。

祖父母とも仲良くしている。

でも私とは少し距離がある。

そんな風に感じることがありました。

父親として少し寂しかったですね。

それでも思春期の娘なりに気を遣っていたのかもしれません。

今ならそう思えます。


離れて暮らしたからこそ

しかし離れて暮らしたことで気付いたこともあります。

会えない時間があるからこそ、

会えた時の喜びが大きいのです。

私は週に一度ほど土曜日に会議があり、

福岡へ帰ることができました。

家族で食事をする。

他愛もない話をする。

そんな当たり前の時間がとても貴重でした。

離れてみて初めて、

家族がそばにいる幸せを実感したのです。


単身赴任4年間

単身赴任生活は4年間続きました。

仕事は相変わらず忙しく、

担当店舗も増え、

プレイングマネージャーとして走り続けました。

しかしその4年間で業績は大きく伸びました。

店舗の仲間たちと力を合わせ、

現場で汗を流しながら結果を積み上げていったのです。


社長からの一本の電話

そんなある日。

一本の電話が鳴りました。

相手は社長です。

そして言われた言葉は、

「松浦、福岡に帰って来い。」

でした。

突然の辞令でした。

内容は、

直営店14店舗を統括するトータルマネージャー。

単身赴任生活の終わりでもあり、

新たな挑戦の始まりでもありました。

電話を切った後、

真っ先に家族の顔が浮かびました。

ようやく福岡へ帰れる。

そう思うと嬉しかったですね。


あとがき

親は子供のために頑張っているつもりでも、

後になって反省することがたくさんあります。

もっと彩音と遊んであげればよかった。

もっと話を聞いてあげればよかった。

そんな思いもあります。

それでも家族は私を支えてくれました。

離れて暮らしたからこそ分かった家族の大切さ。

そして家族の絆。

あの4年間は決して無駄ではありませんでした。

家族それぞれが成長し、

そして再び同じ場所で暮らせる日へ向かって進んでいたのです。

次回予告

14店舗を任された男 〜人生最大の挑戦が始まる〜

内容

  • 社長から「福岡に帰って来い」の電話
  • 単身赴任終了
  • 直営店14店舗のトータルマネージャー辞令
  • 店長からエリアマネージャーへ、そして全店統括へ
  • 責任の重さ
  • 現場主義を貫く決意

締め
「これが私の管理職人生のゴールだと思っていました。」

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